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2004年 05月 28日
今日は第一クール最後の抗がん剤投与である。ムカムカも吐き気に変わり、もう我慢の限界に近づいている。胃が痛い。胃酸で内臓が溶けそうだ。座ることも出来ない状況で、寝たまま歯を食いしばって『吐く』ことを我慢している。
昼スギに『西郷どん』が退院された。最後のあいさつではテレビカードをくれた。 来る、来るとは聞いていたが、ホンマに来よりました『taro9』と『アニキ』が。Noriさんには金曜日あたりがしんどさのピークになるから、二人にできたら日をずらしてといっといたのに・・・。念願届かず、きよりました。taro9さんは私を見た瞬間、『いや!俺って悪もんになりかねん状況や』と察知したのか、一応非礼を詫び、こちらを気遣う言葉をかけながら、いつ帰ろうか探っているようだった。アニキは自分の出番をただひたすら待っていた。taro9さんが「いうてくれたら帰るよ」って言って来た。渡りに船だ、帰ってくれ。taro9さんが帰ろうとしたら、アニキが前に出てきた。「じゃあ、ええか?」 ・・・・なにが、じゃあなのか?「ごめんな、アニキのマジックみたってなあ」taro9がフォローをいれる。 やるやるとは聞いていたが、ほんまにやりよりました指輪のマジック。こっちは、今にも吐きそうなのである。その病人の前で指を凝視させ、その凝視した指を一杯上下に振るなよ。消えた指輪がどうなろうとしったこっちゃない!気持ち悪いだろうが!アニキは満足して帰っていた。私は、もうお腹いっぱいだ。マジックのおかわりはしない。その後、吐き気は治まるどころかヒートアップ。何回「もう吐こう」と思ったことか。それでも必死で我慢していたとき、一人の患者が現れた。 家族に車椅子で連れられたこの御老人は鼻から酸素を送られ、息ぐるしそうだった。一通り入院の説明を受け、すぐに夕食に入った瞬間!!!! 食べながら・・・・、吐いているではないか。「おとうさん、あわててたべるからやぁ・・・。」とのんきなことを言ってる場合じゃない!!俺は今、吐きそうなんだ!!! 貰いゲロしそうだろうが!!ちょうど親父が来てくれたので、カーテンを閉めてもらった。しかしこのじじいは音を立てて吐いている。「こいつ!」神経はぼろぼろである。名前を『エンペラー』にしてやった。その後親父にアイスクリームを買ってきてもらい、胃がちょっと治まった。 しかしエンペラーの真の恐怖は始まったばかりだった。いびきが・・・、『六三郎』以上にでかい!現在、六三郎は外泊中でいない。帰ってきたら地獄である。
by seisoushuyou
| 2004-05-28 09:44
| 闘病記
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