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2004年 04月 28日
いよいよジャッジメントデイである。自分の体は自分自身が一番よく分かっている。もう覚悟は決めていた。
診察室に通され、MRIの結果を聞いた。ドクターFが静かに話し出した。 「う~ん、どうも60~70%の確率で腫瘍の疑いがあるな。はじめは五分五分やったけど、ここにきて腫瘍の確率が高くなってきた。となると手術してとってしまわなあかん。」 私は聞いてみた。「悪性ですか?」 「こればっかりはとってみないとわからん。もしかしたらただの炎症かもしれん。この手の病気は外から(レントゲンや超音波等)ではわからない。(手術により)中を見てみないと。」 そう言い放つと、とっとと手術の日取りと入院日を決め、予約を入れ始めた。電話を切ったあと、「がんばって治して行きましょう・・・。」と弱弱しく語りかけた。 いくら覚悟を決めていても、腫瘍の疑いありと言われ、あっという間に手術の日取りまで決められたらショックは大きい。 しかしゴールデンウィークのため病院は休みとなる。入院は10日後、手術はその3日後である。また待たされる。 その後血液検査、レントゲン、心電図を取らされ家に帰り、妻に報告した。呆然としている。母にも連絡を入れる。びっくりして悲鳴に近い声を出している。妻は呆然としたままだ。 しばらくして、母から妻に電話が入った。がんばるよう励ましの電話のつもりだったが、逆に妻の強がりの結界を破ってしまったようだ。 その場に座り込み泣いてしまった。私は近づいてしっかり抱き寄せながら、声を殺して泣いた。二人とも不安でいっぱいだった。 でも妻はすぐに気丈な振る舞いを見せた。「だいじょうぶ。がんばろう。」 そうだ、がんばろう・・・・。私は会社に説明するため、『支店長』に連絡を入れた。 「お話があります。どこか別の場所で時間をいただけませんか?」 「え?なんか、大きな営業の話?」 「い、いや、ちょっと、こないだの検査結果の件ですが・・・。」 「ああ、そう。わかりましたよっ。」 しばらくして近くの喫茶店で、入院と手術の説明をした。支店長はびっくりしていた。仕事のせいかと気にしていた。『労災おりるんかな?』と思ったが、ムリだろうな。 今日は入院とかの準備があるので、そのまま帰らせていただいた。 家に帰ると、親父が元気をつけるため、焼肉『南大門』へいこうといってきた。ここの肉は、なんともいえない甘味が特徴で、バカ高いがそれなりの品質で、我が家では昔からお祝い事に利用している。 その場では病気のことはあまり話題にならなかったが、できるだけ明るい話で盛り上がった。私も炎症と診断されていたときは、お酒を飲むことをしなかったので、この日は解禁され、久々のビールの味に酔いしれた。 しかしこのときから腰の痛みが気になり始めていた。
by seisoushuyou
| 2004-04-28 09:01
| 闘病記
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